名曲千夜一夜物語-269~"Tell Me Something I Don't Know"-Extreme-1995
アルバム"Waiting for the Punchline"収録
Gary Cherone - lead vocals
Nuno Bettencourt - guitars, keyboards
Pat Badger - bass
Paul Geary - drums
"Extreme"最後のアルバム"Waiting for the Punchline"。
これをリリース後"Gary"は"Van Halen"に加入し、バンドは解散。"Nuno"はソロ活動にはいります。このアルバムでは人種問題や名声の良し悪しなど、社会性に満ちた詩が歌われ、サウンドはもはや"Heavy Metal"ではなく、"Alternative Rock"のサウンドです。
"Alternative Rock"はライブのアリーナ化が進む大量販売の商業主義の音楽に対峙する形で生まれたロックを示す言葉です。"grunge rock"はそのサブジャンルで、主流に対峙するという意味では60年代にも70年代にもそれらしき動きはありました。大量消費時代の80年代にはいって"Alternative Rock"の動きは一つの太い潮流として人々の支持をえていきます。
その代表格"Nirvana"は1987年から活動し1991年に名盤"NEVERMIND"を発表しています。他には"Rage Against the Machine"がセンセーショナルなデビュー作"Rage Against the Machine"を発表したのが1992年。それらの動きが"Nuno"に与えた影響がこのアルバムから感じられます。
一方で"Gary"が"Van Halen"に加入したのは"arena rock"に重要なパフォーマンス、容姿が"Gary"にあることを知っているマネージャーが彼に提案し、"Van Halen"も"Extreme"
の音楽が好きだったことから話は決まりました。しかし、"Van Halen"での活動はアルバム1枚とツアーをひとつ終えただけで"Gary"は脱退してしまいます。
脱退の理由はバンド内の軋轢ではなく"Gary"自身が自分の都合で、と語っていますが
ビジネスサイドとの軋轢があったとの見方がされています。ステージパフォーマンスも歴代の"Van Halen"のボーカル程派手ではなかったのがマネージメントサイドの不満をかったともいわれています。
1995年のライブ。
これを見る限り、"Gary"もオルタナが似合っています。