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名曲千夜一夜物語-702~"To the End of the World"-Pat Metheny Group-1995

更新日:2022年9月20日

でした

アルバム"We Live Here"収録

Pat Metheny – guitars, guitar synthesizer

Lyle Mays – piano, keyboards

Steve Rodby – acoustic and electric bass

Paul Wertico – drums,

David Blamires – vocals

Mark Ledford – vocals, trumpet, Flugelhorn, Whistling

Luis Conte – percussion written by Pat Metheny, Lyle Mays

1996 年Grammy賞の"Best Contemporary Jazz Album"を受賞した作品です。


"Pat Metheny"の楽曲は"Ornette Coleman"とはかなり異なると印象を

持たれる方も多いと思われますが、

1985年に彼が自分の制作会社を設立して翌1986年に発表した

記念すべき第一作は"Ornette Coleman"との共同名義の作品

"Song X"でした。

"Pat"は"Ornette”をとても敬愛しており、彼もまた"Ornette Coleman"フォロワーの

ひとりなのです。


"Pat"は音楽制作に先端の電子楽器をいち早く導入することでも

その道の第一人者と言えます。

70年代からの電子楽器の進歩はすさまじく、それに伴って

リズムマシン、サンプリングマシンの機能によるフレーズ制作

そしてシンセサイザーによるコード伴奏の音色が新たな空間や色彩を

サウンドに与えるようになりました。


"Pat"は自らの中にある溢れるイマジネーションを現実にするのに

それらがとても効果的なツールだと判断したのです。

ギターで電子的につくられた音で演奏する、ギターシンセサイザーを

いち早く取り入れたのも彼でした。

1998年の日本でのライブです。

Pat Metheny - guitars

Lyle Mays - Piano, Keyboards

Steve Rodby - bass

Paul Wertico - drums

Armando Marçal - percussion

David Blamires - Vocals, Flugelhorn, Trumpet

Mark Ledford - Vocals, Guitar, Percussion, Trumpet

ここで、最初から流れているドラムのフレーズは、サンプリングされた音が

再生されているのであり、"Paul Wertico"が叩いているものではありません。

"Paul Wertico"はそのフレーズにかぶせた形で演奏しています。


この頃は"Synclavier"という電子楽器~録音機でもあり、シンセサイザーでもある~

をライブでも使っていました。

ピアノソロの後の"Pat"のソロはギターシンセサイザーのシステムを利用して

"Synclavier"の音色でソロをとっています。

"Lyle Mays"がピアノでソロをとっていても、

ストリングスのようなサウンドが同時になっているのは、

ストリングスのようなサウンドはあらかじめ"Synclavier"に録音されているからです。


ということは、録音したテープと一緒に演奏しているのと同なのですが、

彼らのパフォーマンスは

生演奏のライブの息遣いや熱を十二分に発揮している

素晴らしいライブになっています。


すべては”技術を”いかに活用するかであり、”技術の進歩を上手く取り込んで

音楽の表現の幅を広げているのです。

"Pat Metheny Group"はその点でとても卓越したパフォーマンスを魅せてくれます。

感動の幅も深く広げられた素晴らしいパフォーマンスです。

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