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名曲千夜一夜物語-297~"Beauty And The Beast"-David Bowie-1978


アルバム"Heroes"収録

David Bowie: vocals, piano

Robert Fripp: lead guitar

Carlos Alomar: rhythm guitar

George Murray: bass guitar

Dennis Davis: drums

Brian Eno: synthesizer, guitar treatments

Antonia Maass: backing vocals



"Low" (1977),"Heroes" (1978),"Lodger" (1979)の3枚のアルバムが「ベルリン三部作」と

呼ばれています。

この3枚は"Brian Eno"~Musician.Producer~との共同制作となっていて、

プロデューサーは"Bowie"本人で共同プロデューサーとして"Tony Visconti"が関わっています。

彼は"Bowie"の2枚目アルバムを制作し死後リリースされた最後のアルバム"Blackstar”にもかかわっている"Bowie"にきわめて近い人物です。


ベルリン三部作と言っても、ベルリンで制作されたのはこの"Heroes"だけです。

"Low"はフランス、"Lodger"はスイスとニューヨークで制作されています。しかし"Bowie"はこの頃

壁崩壊後のベルリンに滞在して当時のベルリンの時代の変化を全身に浴びて日々を過ごしていました。

そのことがこの3作に大きく影響したようです。


『トニーとブライアンと俺は、パワフルで苦悩に満ちた、だが、時には幸せにあふれた音楽を作り出したんだ。誰もがありえないって判ってる未来ってのを待ち望むような感覚を具現したってことでは、

当時の他のどれとも違ってた。俺たち3人のベストな仕事って言っていい。孤高だ。俺の全てがあの3枚の中にある。俺のDNAなんだ。 』~ 英国誌「Uncut」2001年3月記事抜粋~


"Let's Dance"とは全然違うサウンドですが、カルトスター時代の"Bowie"の中ですぐれた佳曲です。

"ベルリン三部作"と言われていても"Low" は シンセサイザーが多用される"Krautrock "系ですし

"Heroes"はカルトロック、"Lodger" はまた違ったポップソングで最も"Bowie"のキャラクターが感じられるのは"Heroes"です。


と言っても他のBowieの作品が出来が悪いなどと言うわけではありません。


"Low" は "Eno"の色が"Bowie"より強く出ていて"Bowie"の作品というよりは "Eno"の作品に近い。


"Lodger"は黒人音楽を意識してきた"Bowie"が異民族全体を意識した作品になっていて、

Ethnic-World musicへの志向がみられますが、

そもそもそのラインは"Bowie"の中にはなかったのか、 "Peter Gabriel"の作品のような説得性までにはいたっていません。



1978年 "Tokyo"でのLIVE。


ギターに "Adrian Belew"が参加しています。







アルバム"Heroes"には"King crimson"のリーダー"Robert Fripp"が参加しているのが、意外に感じられます。だからといって"Fripp"の色がアルバムにでているわけでもありません。

この頃"Fripp"は"King Crimson"としての活動が一時代(John Wetton:BsとBill Bruford:Dsとの制作)を過ぎて制作が止まっていた時代でした。


その状況に"Eno"が何か活性剤になるかも、と"Fripp"に声をかけたのかもしれません。

"Fripp"いわく、「突然、"Eno"から電話がかかってきたんだ。”ハイパーなロックンロールギターを弾かないかってね」とのこと。


"Robert Fripp"はこのアルバムの制作を終えて新生"King crimson"を胎動させることになります。


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