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執筆者の写真jazzdrumclub

名曲千夜一夜物語-134~"The snow goose"-Camel-1975



Andrew Latimer – guitars, flute, vocals

Peter Bardens – organ, pianos, pipe organ, Minimoog, ARP Odyssey

Doug Ferguson – bass,

Andy Ward – drums,

アルバム"The snow goose"から3曲抜粋してのメドレーです。

"Camel"は1973年デビューした英国のバンドです。

"The snow goose"は米国の作家"Paul Gallico"の1941年の短編小説で、

"オー・ヘンリー賞"を受賞した彼の代表作です。それを題材にコンセプトアルバムをつくったのです。

因みに"Paul Gallico"は映画”ポセイドンアドベンチャー”の原作者でもあります。

ストーリーは第一次大戦時に容姿醜く孤独な生活を送っている男と心優しい少女が、群れからはぐれた雁を一緒に助けることから友情が芽生えるというお話です。

このお話は短編ですし、読んでからこのアルバムを聴くと感動が倍加して心に響くのでお勧めします。

"Camel"はこの作品のイメージが強く”抒情派”と呼ばれることもあるのですが、

メンバーの演奏能力はJazz rock系のミュージシャンに引けを取らないハイレベルです。

"Andrew Latimer"のギターは旋律がヴァイオリンやチェロのような美しさを持っていますし、"Andy Ward"のドラムもひじょうに"歌う”ドラムです。

"Camel"は1969年当時は"Blues rock"系の曲を演奏するバンドでした。しかし

"Andrew Latimer"のギターは”Eric Clapton”や”Paul Kossoff”ら、bluesを基調としたものとはかなり違います。同じプログレバンドのギタリスト”Pink Floyd”の”David Gilmour”

と比べても”David Gilmour”の方がblues色が濃いことが分ります。

同じアプローチを感じるのは"Jay Graydon"です。彼はフュージョン、AORのギター、プロデューサーとして知られていますが、彼のギターワークに近いです。

"Andy Ward"のドラムもそうですが彼らは”旋律”を重視していて、彼らの演奏はスケールやパターンではなく”モード”なのです。

ある意味モードジャズのミュージシャンと近いスタンスなのだと言えます。

もう1曲それが感じられる曲を聴きましょう。


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