"We Shall Overcome"はCharles Albert Tindleyが作曲し1900年に
出版されていたゴスペル曲です。
この曲は米国の公民権運動の象徴として知られています。
その位置に押し上げたのが
"Pete Seeger"です。
"Seeger"は"Woody Guthrie"とは違い、父は作曲家で政府の研究機関で働き、母も音楽家で本人はハーバード大学に進学するという知識階級です。
民族音楽研究家”Alan Lomax”の助手としてアメリカ議会図書館で民衆文化アーカイブで研究対象曲の選定などを行いました。同時にフォークシンガーとして活動を始めます。
1940年には巨大砂嵐~ダストボール~被害者の為の慈善コンサートで"Woody Guthrie"
と出会っています。
1941年には進歩的な主張を推し進める、歌う新聞として活動する”アルマナックス”の
一員として"Guthrie"とも活動し、歌う公民権運動家として活動していきます。
1963年の"ワシントン大行進"の時の
”Joan Baez”の演奏です。
この場で有名なキング牧師の
"I have dream...."が語られました。
"Bob Dylan"の演奏です。
”Woody Guthrie”はいわゆるpoor white,"Bob Dylan"はユダヤ・ロシア系移民、
”Joan Baez”はメキシコ系2世で父が物理学者でありながら原爆等の軍需兵器開発を拒否していたことに影響を受けて社会性のある歌手として活動をつづけました。
黒人だけではなく、米国の公民権運動は規模もその影響も深く、そこに関わった音楽も
名曲の土壌のひとつだったのです。