Yvette Guilbert - vocal
"Cabaret"とは何か。
音楽・歌・踊り・寸劇の構成で演じられるエンターテインメントで、
飲食店で行われるヨーロッパの文化です。
風刺に満ちてサブカル的な教養ある大人向けの内容が好まれたようです。

ここで聴かれる表現豊かなパフォーマンスは
"Yvette Guilbert"(1865-1944)によるものです。
フランスを代表する歌手・女優です。
またロートレックの好む画のモデルであり、
精神分析学者フロイトのお気に入りであり、
自ら小説も書きました。
さらには、少女たちのための学校を
ニューヨークとパリに開設するなど、
フランスを代表する表現者の一人です。
そんな彼女は貧しい家庭で生まれ、それゆえに歌い手として、モデルとして
幼いころから人前にでることを強いられたのですが、
当時これらの職は皆、貧しい出自の子たちでした。
この曲は"Yvette"が曲を
つけています。
"Yvette"はシャンソンの表現性を高めて表現者としてのプライドを高く持ち
多くの人々のこころにその感動を刻み込みました。
人々が一日の疲れや悩み、つまずきなどを遠ざける役目を
音楽は古くから担ってきました。
ヨーロッパの文化の中ではフランスが特にその場を"Cabaret"や"Cafe"として
守ってきたようです。
その先にアメリカ大陸におけるラテンやジャズの誕生が起きたような
気がいたします。
"Yvette"の詩を聴いていると深い感謝を抱かずにはいられません。