"King Oliver's Creole Jazz Band"
”Chimes Blues”-1923
Baby Dodds,Bill Johnson,
Buster Bailey,Honore Dutrey, Johnny Dodds,King Oliver,
Lee Collins,Lil Hardin-Armstrong, Louis Armstrong
初期のJazz、クレオールジャズを代表するバンドです。
バンドの名前に含まれる"creole"とは
当時の植民地政策のなかで、白人(主にフランス系)と有色人種との間に
生まれた人々を意味します。
さらには相互に影響しあった文化も指す言葉でもあります。
音楽面ではコルネット(または、トランペット)、トロンボーン、クラリネットなどの3管が中心となって、1管が主旋律を奏し、他2管が即興演奏によりハーモニーを
構築するという、インプロビゼーションを手法として構成される音楽です。
このバンドにはコルネット奏者としてLouis Armstrongがおり、
彼はJazz熟成に大きな功績を残しました。
ピアノが"Chime"のような演出を表現していて、
エンターテインメント的アプロ―チを感じさせます。
"Kenny Ball and his Jazzmen"
Kenny Ball - trumpet John Bennett - trombone Dave Jones - clarinet Andy Cooper - clarinet Ron Weatherburn - piano Paddy Lightfoot - banjo Ron Bowden - drums Vic Pitt - bass / John Fenner - guitar,banjo
1961年の演奏です。
"Kenny Ball"は英国のトランペット奏者で50年代からデキシーランドジャズの手法で
活動しました。
"Creole Jazz"と"Dixieland Jazz"の間に音楽的な違いは特にないと考えてよく、
一般的には白人演奏家が演奏する楽団を当時"Dixieland Jazz"と呼びました。
しかし今となっては音楽的には"Dixieland Jazz"として総称してかまわないでしょう。
米国南部を最初に植民地化したのはフランスです。
米国南部はフランスからの移民が多く、フランス文化の影響が強いということです。
ジャズの発祥の地としてよく名前が挙がる"New Orleans"は
フランス中部の都市"Orléans"からとられています。
この地域"ルイジアナ"の最初の宗主国はフランスなのです(1718-1803)。
英国にジャズが上陸したのは1919年頃でそれからフランス、ドイツ、北欧と
ヨーロッパに広がりましたが、"Kenny Ball"はヨーロッパのジャズマンとしては
最初に公に活動した演奏家の一人です。