Keith Jarrett - improvised by, Piano
Manfred Eicher - Producer
Martin Wieland - Engineer
"Keith Jarrett"は1972年から、完成された楽曲を演奏するのではなく
その演奏当日のステージの場で思い描いたように演奏する
『完全即興演奏コンサート』を始めていました。
この曲が演奏されたのは1975年1月24日です。
当日はピアノは"Keith"の指定したものとは違い、
しかも状態も良くなかった。
"Keith"も連日のコンサートと長距離の移動の
疲れがたまっていて、
背中に特にひどく痛みを生じていました。
しかし、その状態で演奏され録音されたこのアルバムは
ソロピアノ作品としては異例の売り上げに達し、
"Keith"の最高傑作と支持する人もものすごく多いという
結果を生みだしました。
特にこの最後に演奏された『テイク~Köln, January24, 1975, Pt.ⅡC』は
高い評価を得ているのです。
2006年東京でのソロコンサート
での演奏です。
評論家の中には"Keith"が事前に幾多のフレーズや和声進行を
仕込んでおいたのだから、
"完全即興"ではない、と批判する人もいます。
しかしそれを聴衆を前にして構築していきながら
一点の不自然もないというのは、
"Keith"の強力な技術と集中力を明確に証明しているし、
なによりも、
出来上がった"楽曲"が多くの人々の心を打ち、
時代を越えて存在力をもっているということで
充分です。
次回からはピアノ作品の名作の軌跡を追っていきます。
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