アルバム"The Impulse Story"収録
1976年
Keith Jarrett - piano
Charlie Haden - bass
Dewey Redman - Sax
written by Charlie Haden
"Charlie Haden"の初期を代表する楽曲であり、何度も録音されている名曲です。
大きなドラマもなく、単調な曲だと思われる方もいるかもしれません。
しかし50年代に始まる"Bop Jazz"からのジャズ史の変遷において
"音楽とは何か~ミュージシャンはどう音楽に取り組んでいたのか"を考えるのに、
その探求の扉を開くきっかけになる曲です。
アルバム"Silence"収録
1987年
Charlie Haden - Bass
Chet Baker - Trumpet
Enrico Pieranunzi - Piano
Billy Higgins - Drums
ここでシンプルなサウンドの上で"Chet Baker"が奏でる旋律は
彼の"つぶやき"を聴かされているような、そんな感覚を覚えます。いえ、
"Chet"だけではなくピアノの"Enrico"もベースの"Charlie"にも同じ息遣いを感じます。
そしてこれらはすべて"即興"で奏でられているのです。
書き譜ではありません。
アルバム"The Ballad of the Fallen"収録
1983年
Charlie Haden - bass
Carla Bley - piano, glockenspiel, arrangements
Don Cherry - pocket trumpet
Sharon Freeman - french horn
Mick Goodrick - guitar
Michael Mantler - trumpet
Jim Pepper - tenor, soprano saxophones, flute
Dewey Redman - tenor saxophone
Steve Slagle - alto, soprano saxophones, clarinet, flute
Gary Valente - trombone
"Charlie Haden"は1957年からプロのジャズマンとして活動を始めてから
2014年に76歳で他界するまでの大変長いキャリアの中で、
多くの佳曲をかき、多くのミュージシャンと多くの名作を残しました。
作品によってその音楽性について受ける感触が大変違うアーティストの一人です。
例えばギタリストの"Pat Metheny"と制作した1997年の
"Beyond the Missouri Sky"も名作です。(後に取り上げます)
しかしその作品はこの曲よりもたいへんわかりやすいと思われるでしょう。
彼の最初のプロとしての仕事は1957年です。それは
前出のアルバム"The Ballad of the Fallen"を共に制作した
"Carla Bley"と一緒でした。
彼も、また"Keith Jarrett"や"Don Cherry"、いやこの曲で取り上げた
この3枚に参加している多くのミュージシャンは、
あるジャズ界の巨人と若い頃に行動を共にして、大きな
経験と示唆を授けられているのです。

そのジャズマンは
"Ornette Coleman(1930-2015)"
です。
次回は彼の足跡に迫ります。
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