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執筆者の写真jazzdrumclub

名曲千夜一夜物語-694~"Unconditional Love"-Geri Allen-2004


アルバム"The Life of a Song"収録

Geri Allen - piano

Dave Holland - bass

Jack DeJohnette - drums


written by Geri Allen



1980年代、アフリカ系アメリカ人のジャズマンを中心に始まった"M-Base"-""Macro-Basic Array of Structured Extemporization" -即興を大局的な視点で構造的に再構成すること-

の活動の中心人物のひとりであった"Geri Allen"は

10代からジャズピアニストとして活動し、バークリー音楽名誉博士号をはじめとした

アカデミックな活動で認められ、大学で教鞭をとり、また多くの賞を受賞している

音楽家です。

齢60歳にして残念ながら2017年に病で他界してしまいました。


"M-Base"-""Macro-Basic Array of Structured Extemporization"は

ストレートアヘッドのジャズが、

演奏者の”即興”による自由な表現の発展を求める形で

"Swing" → "Bop Jazz" → "Modal Jazz" → "Free Jazz"と発展してきた歴史に対して、

『作曲』という偉大な人間の創造的行為に重きをおいて

黒人文化のジャズを芸術作品として普遍的価値を高めようとして生まれた

活動であったのだろうと、私は思っています。


特に"Hard-Bop Jazz", "Modal Jazz”そしてもちろん"Free Jazz"は

演奏家が先に来ます。演奏家のスタイルと”音楽的語り”によって作品として

認知されることがほとんどです。

"M-Base"は楽曲としての完成度を『"即興"の再構成』というキーワードで

確立しようとしたのだと思うのです。


もっともバロック音楽の大家"Johann Sebastian Bach"が

即興演奏の大家として知られていたように、音楽創造の元は"即興”であり

”自由な発想”です。

ですから斬新なことを始めたというわけではありませんが、

"Free Jazz"までに至ってジャズの進化のベクトルはロックやポップスとの融合の視点で

"Fusion-Music", "Smooth Jazz"と変化していったわけですが、ジャズを

それこそ"Straight-ahead jazz"の神髄を活かした進化として

立場を明確にした動きだったと考えます。

Geri Allen - piano

Terri Lyne Carrington - drums

Esperanza Spalding - bass


2013年のライブ演奏です。




さらに"Geri Allen"を追います。

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