名曲千夜一夜物語-569~"Phryzznian Man"-Wynton Marsalis-1985
アルバム"Black codes"収録
Wynton Marsalis – trumpet
Branford Marsalis – tenor saxophone, soprano saxophone
Kenny Kirkland – piano
Charnett Moffett – double bass
Jeff "Tain" Watts – drums
composed by Wynton Marsalis
ポップスの分野では電子楽器の進歩によって大きな変化が起きた80年代以降ですが、
ジャズの分野ではどういう動きが起きていたか。
"Swing Jazz"-"bop(funk,cool)Jazz"-"mode Jazz"-"Jazz rock"-"fusion"-"smooth Jazz"と
広がりを見せたJazzの分野には『ビート』と『和声』の広がりの追求という
ベクトルがあります。
swing-bop-modeの広がりには即興演奏の自由度を求めた演奏家の姿を見ることができますが、Jazz rock-fusion-smooth Jazzの流れにはより大衆に好まれるものをつくる、という
創りての想いも感じられます。
そういう中で〈新伝承派〉と呼ばれる"post bop Jazz"といっていい50s~60s~70sの音楽性をさらに追及しようというミュージシャンがでてきました。
"Wynton Marsalis"はその筆頭者です。
2013年の"Wynton Marsalis Quintet"
Wynton Marsalis - trumpet
Walter Blanding - sax
Dan Nimmer - piano
Carlos Henriquez - bass
Ali Jackson - drums
”Wynton”は"Art Blakey & The Jazz Messengers"に18歳で加入し、生家はジャズマン一家と
なるべくしてなったというような環境ではありました。
50sから演奏を続けてきた”Wynton”の父たちのような往年の演奏家には
"fusion"-"smooth Jazz"のような流れをジャズの退廃化として反感をかっていた面も
ありました。その中で父たちの遺した"bop Jazz"を残して発展させられないか、
そう”Wynton”は考えたようです。
音楽の教育機関としては有名な"The Juilliard School"のクラシック専攻で学び
基礎のしっかりした技術で多くの名作を残しています。