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執筆者の写真jazzdrumclub

名曲千夜一夜物語-490~"Protection"-Massive Attack-1995

更新日:2021年1月8日


アルバム"Protection"

Massive Attack - producer,mixing,programming,artwork


Tracey Thorn - vocal


written byRobert Del Naja,

Grantley Marshall,Andrew Vowles


"EBTG"の"Tracey Thorn"がヴォーカルで参加した"Massive Attack"の作品です。

"Massive Attack"は"Trip hop"を代表する英国の音楽制作チームです。


--Protection--


This girl I know needs some shelter

She don't believe anyone can help her

She's doing so much harm, doing so much damage

But you don't want to get involved

You tell her she can manage

And you can't change the way she feels

But you could put your arms around her

よく知ってるこの子には逃げ込む先が必要なのに

誰かが助けてくれるだなんてあの子はちっとも思ってない

今だって悪いことばかりして周りに迷惑かけている

だけど関わり合いになりたくないから

自分のことは自分でやれってみんなそう言うんだよ

あの子の気持ちを変えるだなんてそんなことはできないよ

だけどその手で抱きしめてあげることならできるのに


I know you want to live yourself

But could you forgive yourself

If you left her just the way

You found her

思い通りに生きたいよね?

だけど自分がイヤにならない?

あの子のために何一つ

やってやることもなく

あの子と出会った頃のまま

ほったらかしておいたとしたら


I stand in front of you

I'll take the force of the blow

Protection(x2)

前に立って盾になる

辛いことが起こった時も

ちゃんと守ってあげるから

(x2)


You're a boy and i'm a girl

But you know you can lean on me

And I don't have no fear

I'll take on any man here

Who says that's not the way it should be

普通なら逆だけど

頼りにしていいんだよ

ちっとも怖くなんかない

文句があるならかかっておいで

そんなのヘンとか言い出すような

ヤツには絶対負けないよ


I stand in front of you

I'll take the force of the blow

Protection(x2)

前に立って盾になる

辛いことが起こった時も

ちゃんと守ってあげるから

(x2)


She's a girl and you're a boy

Sometimes you look so small, look so small

You've got a baby of your own

When your baby's gone, she'll be the one

To catch you when you fall

アンタは男で

相手は女の子なんだよ

時々アンタって人間が本当に頼りなく思えるよ

今は恋人がいてくれるけど

その人がいなくなった時

何か困った事が起きたら

手を差し伸べてくれるのは

本当はその子なんだから


I stand in front of you

I'll take the force of the blow

Protection

(x2)

前に立って盾になる

辛いことが起こった時も

ちゃんと守ってあげるから

(x2)


You're a girl and I'm a boy [x4]

まるでこれじゃ立場が逆になってるみたい

(x4)


Sometimes you look so small, need some shelter

Just runnin' round and round, helter skelter

And I've leaned on me for years

Now you can lean on me

時々アンタって人間が

本当に頼りなく思えるよ

逃げ込める場所を探して

ただあたふたと

ひたすら逃げ回ってる

だけどこっちは今までずっと

なんでも一人でやってきた

だから甘えていいんだよ


And that's more than love, that's the way it should be

Now I can't change the way you feel

But I can put my arms around you

That's just part of the deal

That's the way I feel

I'll put my arms around you

「大好き」なんて言葉くらいじゃこの気持ちは表せないけど

きっとそれでいいんだよ

相手の気持ちを変えるだなんて

そんなことはできないけど

それでもこの手で抱きしめて

あげることならできるんだ

とにかくそうするって決めたんだしそういう風に思ってる

ちゃんとこの腕で

抱きしめてあげるから


I stand in front of you

I'll take the force of the blow

Protection

(x2)


前に立って盾になる

辛いことが起こった時も

ちゃんと守ってあげるから

(x2)


You're a boy and I'm a girl

(x4)

これじゃ立場が逆だけど

(x4)



Protection -Extended Mix with Tracey Thorn & Mad Professor







"Trip hop"とは何か。

"hip hop"と"electronica"の組み合わせによるものだと、"wiki"に書かれたりしていますが

要は、

『”既存の楽曲のフレーズを部分的に切り取って、繰り返させることでリズムにしたり

新たなフレーズをつくる手法”を楽器を演奏するのと同じように

曲作りの手法として取り入れて造られた音楽』なのです。

しかしこの説明は制作の手法の説明であって、音楽のタイプの説明にはなりません。


その創作の土台となる音楽的構造は"soul","jazz-bop","jazz-funk","jazz-mode","R&B",

"ambient","psychedelic-rock"と幅広く、

アフリカの原住民が16beatの打楽器演奏を延々と繰り返すことで

精神をトランス状態にする効果を得ている事例があり、それと同じ効果が得られる

音楽です。


手法的なアプローチは50年代に現代音楽の作曲家がおこなった

"Musique concrète","Experimental music"の流れにのっています。

そちらは『現代音楽~実験音楽』の様相が強いのですが、"Trip hop"は

大衆音楽という意味でのエンターテインメント性を求める感性が不可欠です。

つまりあくまでも"soul","R&B","psychedelic-rock","jazz-funk"が土台となる曲が

多いです。


発祥した土地が英国の都市"Bristol"なので"Bristol-sound"ともいわれます。

"Bristol"は"London"の西170kmほどに位置する港町で人口密度が高い都市です。

歴史もとても古く英国の文化的感性を熟成させている都市です。

"Trip hop"のアーティストの作品は重く、乾燥し、シニカルな視点があり、

ダンス音楽といっても"Rock'n roll"や"Disco"とは異質なものです。


"Trip hop"をさらに迫ってみましょう。

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