アルバム"My Aim Is True"
Elvis Costello - vocal,guitar
John McFee - guitar,pedal steel
Sean Hopper - piano,organ
Johnny Ciambotti - bass
Michael Shine - drums
words and compose by Elvis Costello
"Costello"の曲のなかでは広く愛されている曲です。
--Alison--
Oh it’s so funny to be seeing you after so long, girl
And with the way you look I understand that you were not impressed
久しぶりに君に会うなんて、ほんとうに笑っちゃうよね。
そして君の調子から、君はそれ程でもないこともわかったよ。
But I heard you let that little friend of mine
Take off your party dress
I’m not gonna get too sentimental
Like those other sticky valentines
君は僕の友人たちと付き合ってるって聞いたんだ。
でも他の執念深い恋人のように僕は感傷的になったりはしない。
‘Cause I don’t know if you are loving somebody
I only know it isn’t mine
Alison, I know this world is killing you
Oh, Alison, my aim is true
君は僕のものじゃないことを知ってるだけさ。
アリスン、この日常が君をダメにしているのさ。
アリスン、俺は本気だよ。
Well I see you’ve got a husband now
Did he leave your pretty fingers lying in the wedding cake
You used to hold him right in your hand
I’ll bet he took all he could take
Sometimes I wish that I could stop you from talking
When I hear the silly things that you say
I think somebody better put out the big light
‘Cause I can’t stand to see you this way
そうか、君が結婚している事が分かった。
彼は君の素敵な指をウエディングケーキに置いたままにしているのかな?
君はその手で彼を抱きしめていたよね。
彼が、なにもかも手に入れたことを僕は断言するよ
君がそんなことを話しているのを聞くと、
僕がそのそのお喋りを止めさせられたらって思うよ。
誰かが灯りを消して君を見えなくしてくれたらと思うよ。
だって君がそんな様子なのを見るのが堪えられないもの。
Alison, I know this world is killing you
Oh, Alison, my aim is true
アリスン、この日常が君をダメにしているのさ。
アリスン、俺は本気だよ。
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"my aim is true"-"俺は本気だよ"
何が本気なのか、この詩から断定的なことは読み取れません。
なので『自分を振った女の子を殺そうとしているんだ』などの憶測も当時ありましたが、
不幸せなかつてのアイドルに不倫を迫ってるともとれます。
"Costello"は2015年に出版した自分の伝記の中ではこう語っています。
『地元のスーパーでレジ打ちをしたり品出しをしているとびきり美人で可愛い女の子を
見たんだ。それでこの曲"Alison"をかいたんだけど、
若い頃にはその美貌もあるわけだし、いろんな夢をもっていたのが、全部消えてしまって、
これから残されているのは悪賢い商売に騙されたりしてますます深みにはまってくんだって思ったんだよ』
市井の者たちの日常を描く"Costello"の社会のリアルな側面をきりとった1曲です。
"Linda Ronstadt"1978年のヴァージョンです。
"Linda"のヴァージョンは200万枚を超えるヒットとなりました。
一方"Costello"の方は当時ヒットにはなりませんでしたが、このことで
彼には多額の印税が振り込まれることになります。
そのことでメディアがやっかみの大騒ぎをしたのですが、
『確かに僕には大金が入ってくるけど、それを僕がどう使おうと僕はかまわないと思うよ』
と言っていました。しかし彼のとった行動は
アパルト制作後の南アフリカ再生団体に寄付してしまうということでした。
次回は"Costello"が高く評価した英国インディーズロックのユニットの曲を取り上げます。
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