アルバム"This Fire"収録
Paula Cole - Keyboards,Piano,Clarinet,Didgeridoo,
Seamus Egan - Uillean Bagpipes,Whistle
Tony Levin - Bass
Greg Leisz - Pedal steel guitar
Jay Bellerose - Drums, Percussions
"Uillean Bagpipes"が雅楽でつかわれる篳篥のように聴こえる佳曲。
"Paula Cole"はジャズボーカリストを目指してバークレー音楽大学に進学しますが
自分の作品を歌うことに興味を持ちシンガーソングライターに転向しました。
"Peter Gabriel"の"Secret World Liveツアー1993–94"に参加し、
その素晴らしいパフォーマンスが注目を浴びたことでレーベルと契約。1994年にデビューアルバムを発表します。
差別や貧困を扱ったデビューアルバムも素晴らしい作品です。このような社会性は
両親が教育者であり、とくに彼女の父は 生態学を専門とする大学教授であったこと。
しかも父がベーシストとして音楽活動もしていたことから、社会を見る目が養われる環境
がそうさせたのかもしれません。
この2枚目のアルバムで"Paula"は
grammy賞の7部門にノミネートされ、
そのなかの1部門は
"Producer of the Year"です。
つまりこのアルバムはまだ2枚目で若いアーティストにもかかわらず、彼女のセルフプロデュース作品なのです。
いかに音楽業界から高い評価を得ていたのか、がよくわかります。
2010年北アイルランドでのライブです。
この曲が何を歌っているか、興味を持たれると思います。
『愛だと信じていた関係がくずれてしまった現実に直面した叫びの歌』
です。
歌詞は散文詩的であり、哲学者ニーチェの"超人哲学"を理解したうえで読み込むと
よりリアルに解釈できますが、それを知らずとも
最後のリフレイン"I 'm getting down this,getting down this,getting down this,....."
の悲壮感が、曲の伝えたい世界を表しています。
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