名曲千夜一夜物語-386~" By The Time I Get To Phoenix"-ISAAC HAYES-1969
アルバム"Hot Buttered Soul"収録
Isaac Hayes – vocals, keyboards
Marvell Thomas – producer, keyboards
Willie Hall - drums
James Alexander - bass
Michael Toles - guitar
Johnny Allen - Arranger
Terry Manning – Engineer

"Hot Buttered Soul"は"Soul Music"を聴くうえで外せない歴史的名盤です。
このテイクは18分44秒の長尺でラジオのことを考えているとは思われず、しかも69年ですから通常シングルは4分弱が普通の時代です。
でもだからこそ彼らが表現したかった"なにか"がこの曲に強く落とし込まれていると考えられるのです。
もっともこの曲は1967年のカントリーミュージックのヒット曲であり、よく知られた曲を活用して"Soul Music"を演出したのは、セールス面の戦略でもあるのは間違いありません。
こちらは7分に編集されたテイクです。
短いと言っても世界観は同じで、ポップソングにミックスされたものではありません。
こちらが1967年"Glen Campbell"のヒットしたバージョンです。
Glen Campbell – vocals, acoustic guitar
James Burton – guitars,
Joe Osborn – bass
Jim Gordon – drums
作曲者はカントリー系シンガーソングライターの"Jimmy Webb"で自らの恋の終焉を歌った曲です。『心』を淡々と歌い上げるのは、表現にも聴衆にも真摯に向き合う"Soul Music"の
アーティスト性が感じられます。そしてその"立ち位置"は現在の"Soul Music"のアーティストの多くにも共通してひき継がれているものでもあります。
このアルバム"Hot Buttered Soul"はそのようなことを感じさせてくれるのです。